坐禅普及

主旨は慈悲。行は坐禅。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【資料】碧巌録第三十七則『盤山三界無法』

0 自家製の垂示「三界無法、何れの処にか心を求めん。」これが本則です。 前段の「三界」とは、世界。「法」は、世界の中の具体的な事物。具体的な事物が「ない」ということ。問題は、「ない」ということの意味です。実際には、私たちの目の前には、具体的…

禅の修行は「禅的人格」を生み出せるか。

「禅堂生活は、空の真理が直覚的に把握せらるる時に終了すると考えられるばかりでなく、この真理が、あまたの試練・義務・紛争に満ちた実際生活のすべての方面において実証せらる時、そしてまた雨が悪者善者のわかちなくこれにひとしく降り注ぎ、あるいは趙…

【資料】碧巌録第三十九則『雲門花薬欄』

*多くの公案と同様、「衆生本来仏也」を示すものですが、「途中にあって家舎を離れず」の理解に関する点が興味深いものです。 1 表題 「雲門花薬欄」(宗演376頁、菅原1頁、井上400頁) 「雲門金毛獅子」(加藤245頁)2 垂示 (1)訓読 「垂示…

脳科学論から見た「煩悩即菩提」

「美容に興味のある女性であれば、ボトックスをご存知でしょう。肌の老化を防ぐとされる魔法の物質です。 実際には、ボトックスは食中毒の原因として知られるボツリヌス菌の毒素です。この食中毒は、症状が軽微な場合は四肢の麻痺ですみますが、ひどい場合は…

【参考資料】正念相続とは随処に主となることである

禅に興味を持ってから、「正念相続」という言葉を耳にするようになりました。正直に白状すると、長いことその意味がはっきりつかめませんでした。禅関係の本や久参の方の話でよくでてくるのは、坐禅の時の状態を日常生活に及ぼすことであるということでした…